二度見するも意味不明、インドの交通標語
交通標語
「のんだら のるな のるなら のむな」(1966年/入選/運転者向け)
「とび出すな 車は急に止まれない」(1967年/内閣総理大臣賞/子ども部門)
「せまい日本 そんなに急いで どこへ行く」(1973年/内閣総理大臣賞/運転者向け)
日本にはこういったこういった交通標語があります。ちなみに標語とは「ある集団の行動や判断における基準、規範、指針、理念を、簡潔に表した文章や言葉や句である。」ということです。
交通標語と言うと、車や自転車、人が交わる道路などを利用するにあたり多くの人にとって守った方が良いですよ~、というモットーのことですね。ちなみに、そういったモットーはもちろんインドにもあります。
いくつかのタイプに分けられそうです。
これはわかる、という標識
「Obey Traffic Rules.」交通ルールを守ろう!
交通ルールを守りましょう、という交通標識。当然!という他はないですね。その交通ルールを守ってもらうために自治体などは公募などして様々な標語を作るわけですが、そのまま言う、というのも一つのあり方です。
ただ、インドのドライバーの人達がそもそもどれくらい交通ルールを把握しているかは不明です。
インドの交通事情を考えると、クラクションは1秒以上鳴らさないこと、などのルールがあるといいのですが。。。(インドでは多くの場所でクラクションは非常に多く鳴ります。しかも一回が長い人も多いのです。)
「Always Use Helmet.」常にヘルメットを使いましょう!
事故は起こさない方が良いですが、万が一バイクに乗ってて事故に遭遇した場合。ヘルメットをかぶっているかどうかが命綱になることも多いでしょう。怪我を防止したり最小限に抑えるためにヘルメットは重要になります。
ただし!
取り締まりが無ければ、ヘルメットは被らない人の方が圧倒的に多いです。ちなみにデリーなどの大都市(近場のブバネシュワルでも)では実際に取り締まりがありNo helmetだと罰金を受けてしまうので多くの人がかぶっています。
ただし、ターバンを巻くシク教徒や女性は被らなくても良いという例外があるもののようです。
インドならではの標識
インドならでは、ではありませんがちょっと珍しいのが目的地とそこまでの距離を表した看板です。例えば真ん中の”PURI 12K.M.”の後の丸くて可愛い文字ですが、これがオディシャ州の公用語であるオリア語になります。オディシャ州なのでオリア語も看板に登場します。
インドはヒンディ語を公用語としながら、州の自治の範囲内で州公用語を決める自由がありオディシャ州ではオリア語を公用語としているのです。↑はインドのお札(500Rs札)で22の準公用語全ての表記があります。赤く囲んでいるのがオリア語です。
「SPEED BREAKER AHEAD」この先スピードブレーカーあり。
またインドの道路、特に民家や学校が近い場所にはこんな看板もあります。スピードブレーカーとは速度を落としてもらうための段差のこと。速度制限があったとしても広いインドでは守ってもらうのが難しいかもしれません。また、取り締まる人がいるようには見受けられません。
強制的に速度を落とすための仕組みがこうの段差になります。実際にスピードブレーカーに気づくのが遅くなるとその上に乗りあげます。すると、大分ガクンガクンと車体にも体にもダメージを受けます。ひどいと転んでしまうことがあります。
パッと見てわからない標語
「Better Late Than Never.」二度とないよりは遅い方が良い。
事故を起こして、二度と運転できなくなるよりは遅い方が良い、ということでしょう。日本語で言うと「急がば回れ」ですね。しかし、ドライバーの皆さん、さっとこれ見て「そうだな!ゆっくり走ろう!」とかなるんでしょうか。
「Alert Today Alive Tomorrow.」 今日用心して、明日まで生きよう。
これも今日乱暴な運転などせずにちゃんと注意して運転することで、ちゃんと明日まで生き延びましょうということでしょう。これもドライブしながらちらっと見て行動を省みさせるのかは疑問です。
「Better Safe Than Sorry. 」謝るよりは安全な方が良い。
これも事故などを起こして謝る状況になるよりは、安全の方が良いということしょう。sorryとsafeがsでかかっているんですね。ただ、これも最初見たときは全然意味がわかりませんでした。
そして極めつけはこちら!
「Donate Blood…But Not To Road.!!」???
ドネイト?寄付する?血を?道路にではなくて??donate bloodで献血するという意味になるので、直訳すると「献血しよう。でも道路にではなくて。」一体どういうことでしょう?
そうなんです。これは、それこそ事故に遭遇して血が必要な人のために献血を推奨しています。ただ、血を分けるにしても事故を起こして自分でも他の人の血が道路に流れるようなことをしてはだめですよ、と訴えているわけです。
なんと、献血を推奨しつつ安全運転も訴えているわけです!交通標語として素晴らしいのではないでしょうか!ただ、掲げられているのは道路です。
そう、わかりづらいんです!
運転していてこういった看板を見るのは一瞬なはずです。こういった意味まで考えて、速度を落としたり譲り合ったりするドライバーがいるのでしょうか。それか逆にわかりづらいからこそ、脳裏に焼きづけられる、とかあるのでしょうか。
うーん、わかりらない。
皆様安全運転を。