インドへの修学旅行を実施した日本の高校が、日本のニュース報道として取り上げられました。

フマユーン廟

インド関連のちょっとしたニュースを紹介します。

これは確かに異例かも。

修学旅行で成長のインドへ 日本の私立高校生110人が異例訪問

奈良県河合町の私立西大和学園高校の1年生約110人が修学旅行でインドの首都ニューデリーを訪れ、1日に世界遺産フマユーン廟などを見学した。同校やJTBのツアー担当者によると、高校の大規模な修学旅行先としてインドが選ばれるのは珍しいという・・・

2015.11.1 産経ニュース

サンタナでも過去に、大学のゼミ調査実習や、大学サークルの訪印サポートを受け入れてきました。
しかし高校生の学校行事に伴う旅行先としては、インドというのはまだまだハードルが高いのではないでしょうか。
それが報道タイトルの「異例訪問」ということばに表れています。
そもそも異例じゃなければ報道もされないでしょう。
そういう私自身もココで取り上げている以上、報道にちょっとした違和感を覚えて面白く感じていることに変わりはありません。

私立西大和学園高校のウェブサイトを見ると、「海外探求プログラム」としてインドだけではなく、他のアジアの国々への訪問も行っているようです。
「国際教育」に力を入れている学校だからこそ行える「異例のインドへの修学旅行」だともいえますが、それは「今」だからかもしれません。

記事では、”経済成長が著しいインドでは、日系企業千社以上が進出している”と報じてもいますが、実際の進出企業はそれ以上です。
外務省が公開している、「国別日系企業(拠点)数」の調査統計によると、インドの日系企業数推移は以下のようになります。

平成23年:1,428
平成24年:1,713
平成25年:2,510
平成26年:3,880

海外在留邦人数調査統計 統計表一覧

ここ数年の伸び率がすさまじい。
中国の「平成26年:32,667」という数字には遠く及びませんが、中国、アメリカに次いで第三位に位置しています。

この数字、知っていましたか?
私は普通に驚いています。
「日本企業もインドの経済成長に注目している」という話はよく聞きますが、ここまで数字に表れているとは。
まあ、国別在留邦人数では上位50位に入っていないところが、「異例訪問」という報道がなされることを表している気もします。その原因は何なのか? 文化障壁か、制度的な問題か、少人数在留での様子見か?
別な機会にでも論じられればいいのですが、今は力が及びません。

何にせよ、今後のインドの経済成長と日印関係の発展によっては、インドへの修学旅行がさして珍しくなくなり、報道として取り上げられることが不思議になるかもしれません。

サンタナトラベルがその一助となれればと思います。