深く吐いて、リラックス ~ハルのインドヨガ留学体験記~
2014年の3月の学校ボランティアツアーで念願のインドに初上陸したはる。その後、オーストラリアの日本語教師ボランティアを経験。夢だった教員採用試験にも合格。順風満帆に見える学生生活。でもはるの中では「人とどう接したらいいのかわからない」という大きな課題がありました。ヨガでそこをどうにかしたい、という気持ちがあったと言います。
学校ボランティアツアーの初インドで初ヨガ
ヨガと出会ったのは、3年前の春。愛知の学生団体LEGOが企画したインドボランティアツアーでした。ツアーでは、現地の子どもと活動したり、観光したり、春の祭りホーリーやロックフェスに参加したり、と盛りだくさんで。とにかく熱くて愛のあふれた仲間と一緒に最高の時間を過ごしました。
このツアーの中で、ヨガをしました。それまでは、言葉では聞いたことあるけど、実際やったことはなくて、やれば、なんか痩せて綺麗になる運動なんだろうなと思っていました。で、やってみた結果、「なんか体が軽くなったぞ!」「花粉症でつまってた鼻が通った!」と実感。そのあと、けいたさんがヨガについてお話してくださり、ミーティングでも、仲間たちがヨガについての感想をシェアしてくれた。この時のことが、ずっと心に残っていて、サンタナの壁に貼ってあるチラシを見ながらいつかまたプリーに戻ってヨガしたい!って思うようになりました。
教育実習で課題にぶちあたる
時は過ぎ、大学3年生。小学校の先生を目指している私には、一大イベントがありました。1カ月の教育実習。もぉぉ~本当にしんどかった。あんなにしんどい日々、他にない。寝られない、食べられない、子どもとの会話もぎこちない。ああ~先生に向いてなさすぎる~と痛感する日々。たまたま日本に一時帰国していた坂本さんのおかげで最後は持ち直しましたが、思い出すと今でも泥を飲んだ気持ちが湧き上がってきます。
そして、この時私はこう思いました。「ああ、私にはなにか足りないんだ。このままだと良くないぞ。」と。こんなにしんどい実習だったけど、最後に残ったのは「それでも先生になりたい!」っていう気持ちで。ってことは、やっぱり教師になるためには、何かこれっていう武器がいるんじゃないかと。
オーストラリアで日本語教師ボランティア
で、前々から気になっていたオーストラリアで日本語教師のボランティアをするという大学のプログラムに申し込み、休学して8ヶ月オーストラリアに行ってきました。もちろん楽しかったです。かけがえのない出会いも忘れられない思い出もあります。
でも、なんか、英語を強みにして先生としての力を上げたい、人と関わってもっとコミュニケーション力をあげたいという理想には遠く、どこか不完全燃焼で帰国しました。どうしても自分から話しかけることができなくて、気付いたら殻に閉じこもっていました。せっかくオーストラリアで8ヶ月過ごして、結局これかい…と自分に呆れました。意識が低い、努力不足だって一蹴されるかもしれないけど、どうしても自分から動けなくて、それがもやもやのまま帰国しました。
そんな時、前々からヨガが気になっていることを坂本さんに相談しました。インドでヨガしたときの気持ちよかったっていう感覚を思い出したり、ヨガを通して変化した人たちの体験記を読んだりして、就職するまでにしたいなぁと。
今思えば、教育実習やオーストラリアでのもやもやをヨガでなんとか消化、解決できないかと心のどっかで思っていたのかも。
日本でのワークショップ参加からインドヨガ留学へ
帰国して2週間後、さっそく、坂本さん親子のワークショップにお邪魔しました。そこで心に残ってるのは「他の人と比べなくていいんだよ」「自分のいた気持ちいいところを感じればいいんだよ」と。1ヶ月インドにいたけど、結局一番強く残っている言葉は、この二つかも。そして、やっぱりヨガすると気持ちがよかった。
ここで、大学最後の夏休みを使って、インドに行くことを決めました。
あっという間に1ヶ月が過ぎていきました。アーサナに乗り気じゃない日ももちろんあったけど、やっていると気持ちが落ち着いてきて、どんな時でも「あ~今日もやってよかった」ってなりました。ルチカのセオリーも驚きと発見、納得の連続で、普段考えないことを考えさせてくれる貴重な時間でした。漫才コンビみたいなプラカーシュとシータのアーサナも楽しかったなぁ~。
インドでもぶち当たった壁
ヨガ生活も中盤のある日。壁にぶつかりました。「人と話すの難しいな」っていう。思えば、この壁は、私の前に時折現れ、どんなときでも私の気持ち暗くさせるものでした。もうそれは、「ああ、また来たか、これ」って顔見知りみたいな感じで。「教育実習の時もオーストラリアの時も、あなたいましたよね」みたいな感じで。この状態になると目の前の人と何話せばいいか分からんくなるんですよね。もちろん、その壁を乗り越えることができるときもあるんですけど(大体が周りの人のおかげだけど)、教育実習とオーストラリアの時はできなくて。結局それが自分の苦い思い出に繋がってるんだなぁと。そろそろ自分で何とかできないかなぁと。
話すの好きだし、人と関わるの面白いって思ってるけど、自分から話すのが苦手。教師目指してる自分には死活問題だし、オーストラリアでなかなか友だちができなかったのも相手が話しかけてくれるのを待つばっかりだったから。お膳立てされないと話せなくて、そんな自分に呆れていました。たくさん旅行行ったけど、結局、人と楽しく話した記憶が一番濃く残るんだよなぁ。もっと人と楽な気持ちで話したいなぁ。そんな風にインドでももやもやし始めました。
そして、気にかかっていたことがもう一つ。それは、ヨガを通して45日でどう変わりたいかってこと。私の場合、大学の授業の関係で30日しかいられなかったけど、これがなかなか出てこない。一応書いてみたのは、面白いくらい字が薄く、自分の気持ちがその言葉に乗ってないことがよく分かります(笑)
なんで、私ヨガしに来たんだっけ・・・?
「なんでヨガしにきたの?」って聞かれたら「前、ヨガしたとき気持ちいいと感じたから」っていうきっかけは答えられるけど、ヨガを通してこうなりたいっていうビジョンははっきり自分でも認識できていなくて。
自分と対話する
そこで登場したのが、救世主・坂本さん。いろんな情報やアドバイスで頭の中がこんがらがっていたこの時、この二つのもやもやにすっと風穴を通してくれました。「せっかくインドに来たのに今のままじゃもったいないよ!」と。このとき、「インド、ヨガを楽しくするためにはどうするか」、「自分にとって状況が好ましくない時どうするか」、「インド、ヨガから何を持って帰るか」、一人でじっくり考えてみようということになりました。で、考えたところ、“リラックス”にたどり着きました。
今までもやもやしていたものが、この5文字ですっきりするとは思いもよらず。
めっちゃシンプルじゃん。
- 「インド、ヨガを楽しくするためにはどうするか」→リラックス
- 「自分にとって状況が好ましくない時どうするか」→リラックス
- 「インド、ヨガから何を持って帰るか」→リラックス
- 「45日(30日)でどうなりたい?」→どんな時でもリラックスできるようになりたい
そうか、私リラックスを求めているのだ!これが分かってから、一段とインドでの生活が楽に、楽しくなりました。
リラックスできていなかった自分
人と話すとき、固まってしまうのはなぜか。その原因は、上手く話さなきゃ(話したい)という緊張と相手に受け入れてもらえるのかっていう不安。でもその緊張と不安は勝手に自分が作っているものだと気付きました。自分から問題を作らない、大きくしない。相手をどう見るか、それは自分の考え方によるもの。これらは、ヨガセオリーで教えてもらったこと。
そして姿勢、呼吸、笑顔からでもリラックスは得られる。これは、アーサナや坂本さんのワークショップで教えてもらったこと。そう、ヨガとリラックスは大の仲良し。(って私は勝手に思ってます(笑))
思い返せば、初対面の人と会ったとき、初めての場所に行ったとき、私は不安と緊張でガッチガチに固まってしまいます。自分だってそんな人に話しかけるなんて無理。というわけで、これからの自分との約束は、勝手に不安や緊張をつくらない。ゆっくり吸って、ゆっくり吐く。姿勢を正す。口角上げる。
まぁ、それでも状況やタイミングが悪く、上手くいかない時もあると思うけど、それはその時で。別にいいじゃないと、落ち込まずに開き直ってもいいかなと最近は思っています。究極、「私がいるからこの世界は存在している。」「私がこの人生の主役で、他の人は脇役に過ぎない。」とでも思えばいいかなと(笑)
答えは自分の中にある
ずっと人と話せないのは、自分に力がないとか、場数ふむしかないとか思っていたけど、意外にも自分の中に答えや解決策があって。外に目を向けるよりうちに目を向ける方が大切。それに気付けたのも今回の収穫の一つです。何よりも“リラックス”という答えを外からではなく自分の中から見つけられたのが嬉しい。
もちろん、ここまで来れたのは周りの人のおかげもあります。
私はどちらかというと、何をするのにも時間がかかる“ゆっくり”タイプです。だから、“ゆっくり”を認めてくれる人が周りにいるとすごく落ち着く。今回、坂本さんはじめ、一緒にヨガをした仲間たちが、そういう人たちだったから、ここまでこれたんだなと思います。
本当にありがとう。
自分の中の小さい変化
そして、私自身も“ゆっくり”を待てる人、先生になれたらいいな。
日本に帰って、早3カ月を過ぎようとしています。さぼっちゃうときもあるけど、心の中にいつもヨガの存在があって、「おっと、呼吸が浅いぞ」、「お、今日は姿勢がいいな」、「瞑想する時間とろうよ」など語りかけてきます。
で、具体的にインド行く前と帰ってきた後で変わったなと思うことはこんな感じ。
・「あーなんか食べたい」って思って、いもけんぴ買って、即一袋間食するってことが少なくなった(お菓子やご飯のドカ食い、バカ食いが少なくなったおかげで、4キロ落ちました(笑))
・美容院で、美容師さんに自分からも質問するようになった。(今までは質問されて答えるだけだったのが、質問を返すようになりました。)
・バイト先のパートのおばちゃんと話すときやはじめましての人と話すとき、一言増えた。
・山登りしたとき最後までばてなかった。
・2時間運転すると、とんでもない姿勢になっていたのが、楽な姿勢で最後まで運転出来るようになった。
・バイトで4時間たちっぱなしでもしんどくなくなった。
・親の友達とも和やかに話すようになった。
などなど。自分にしか気づけない小さなことですが、体にも気持ちにも良い変化があったように思えます。
今はまだ、大学生で時間的に余裕のある生活を送れています。これから、先生になって、忙しすぎてパンクしそうなときこそ、今回学んだこと、吸収したことをちゃんと生かせたらいいな。いや、生かします。ヨガします。そして一緒に働く人や、子どもにも、今回得たことをおすそ分けできたら最高だなとか、妄想もしたり(笑)
最後に
最後になりましたが、今回のインドで関わってくださった皆さん、本当にお世話になりました。思い出すと、どの瞬間も宝物で、にやにやしちゃいます。暑かったなぁ。楽しかったなぁ。お別れの時、プラカーシュがはなむけの言葉で、「チョットシボウ(ちょっと脂肪)」と言ってきたのは、一生忘れません(笑)
あぁ、またプリーに帰りたい!!本当にありがとうございました!!
お知らせ
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今後も、ほぼ毎月スタートで45日間のレッスンを開催予定です。
インドヨガ留学のプログラム紹介
RYT200
詳細:https://indiasantana.net/travel/yoga/
開催日程:
2022年:隔月開催
RYT300
詳細:https://indiasantana.net/travel/yoga-ryt300/
開催日程:
2022年:隔月開催
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