インドのネット人口が世界第二位になるみたいです

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インド関連のちょっとしたニュースを紹介します。

インドのネット人口、米国抜いて世界2位に

【ニューデリー】インドのインターネット利用者数が12月までに米国を上回り、中国に次いで世界2位となる見込みだ。インドの業界団体インド・インターネット・モバイル協会(IAMAI)が17日、明らかにした・・・

THE WALL STREET JOURNAL 2015年11月18日

インドのネット利用者が12月に4億人を超える見通しだそうです。その理由としてスマホ価格の低下による、モバイルデータ利用者の急増があげられています。
ですが、これ特筆すべきは利用者の増加そのものではなく、利用者数世界第二位という状況にも関わらず、ネットの普及率がこの段階でも30%であるということです。
中国で50%、日本やアメリカが90%程度であることから、今後の普及率の伸びは単純に期待できます。

参考:
http://blogos.com/article/146267/
http://ecodb.net/ranking/icts_internet.html

 

 

では、今後のネット普及率の伸び白に関わる、現状のモバイル普及率はどうなんだろうと調べてみました。
businesswireの記事によると、モバイル普及率は2014年末時点で36%らしいです。
同じ記事によると、「2020年までにモバイル普及率は54パーセント」「ユニークモバイル加入者は、2020年までに2億5000万人増加して7億3400万人」となる見込みです。

冒頭の記事によると、2016年にはネット利用者の3分の2がモバイルデータ利用者になるとのことですので、2020年にこの割合が仮に5分の4になったとしたら、人口の推移(参照:総務省統計局)も計算して、あと5年でネット普及率が67%になります。(計算はかなり大雑把です。苦情は受け付けません。)

普及率を上げるために必要なのはネットインフラ網の整備ですが、その辺も期待は持てそうです。(NICT、インドでホワイトスペースを利用した無線通信インフラ構築を実証

日本人旅行者にとって気になるのは、ネット普及率拡大による恩恵です。地球の歩き方2015-16年版(p.104)によると、以前は多かったインターネットカフェは減りつつあるようですが、一方で、ホテル・カフェ・レストランでの無料Wifi環境が増えつつあるようです。モバイル普及率の増加は、外国人旅行者向けの公共施設ばかりでなく、その他にも広がることを期待させます。

ちょっと視野を変えて、スマホアプリの医師検索サービス「Practo Search」を紹介している記事がありました。

このアプリが面白いのは単純な医師検索サービスのみを扱っているのではなく、同じ会社が医師向けに、医療記録のデジタル化サービスを(患者の診療予約状況や診療記録の管理、処方箋や請求書の発行を支援などなど)行っていることです。インドでは病院ごとの医療やサービスのレベルの差が、日本とは比較にならないほど大きいそうです。(まあ海外旅行保険に付帯するような指定病院は問題ないのでしょうが。)それを是正しようと始めたデジタル化サービスの、インド国内シェアは9割です。一方で医療記録のデジタル化率は現状20%だそうです。今後3~4年で80%まで引き上げるのが目標なようですが、ネットの普及率拡大を視野に入れると充分に見込める数字ではないでしょうか。

一方でモバイル普及率拡大は、医師検索サービスの需要増加も見込め、利用者増加は情報の信頼性を増します。医師への診療予約まで行えるこのアプリは、もしかしたら旅行者にとっても利用が視野に入ってくるのではないでしょうか。

インド旅行に役立つアプリはこれだけではないはずですし、今後も増えていくでしょう。

5年後の「旅行しやすくなっているインド」は目の前です。