サイクルリクシャーを二度見した
インドでは普通に生活してても外国人である我々をちょくちょく驚かせる。「えっ!?」と思う、想定していないような光景に出くわす、思わず二度見してしまう、そんなことがあまり珍しくなく起こる。
ちょっと前にも車で走っていて「え!?」という光景に出会った、「インドの道路でみ~つけた!」をお伝えした。
今回はバイクに乗っていて見かけたサイクルリクシャー。運賃を取ってお客を乗せ漕いで目的地まで連れて行ってくれる町の足だ。横目でみて通り過ぎるはずだった。
しかし、このサイクルリクシャー、目を疑って思わずバイクを脇に止めた。
く、くびがない。
どう見ても首がない。事故や事件で首がどこかに行ってしまい、これから病院にでも連れて行こうというのか。前にいるおじさんがこのサイクルリキシャーを漕ぐというのか。
そんなはずはないのでとりあえず近づいて見た。
もしかしてこの人は生まれつき首がない人なのかもしれない。いやいや、このネットが盛んなご時世そんな人がいたら何かしらニュースサイトにでも載るはずだ。
いや、これは黄色い布が怪しい。とりあえず目の前から見てみた。
やはり首がない!!
前から見ても、そして布で隠れているわけでなく首がない。そうか、プリーには火葬場がある。この横のおじさんがこれからこのサイクルリキシャ―を漕いで火葬場まで運ぶだろう。
しかし、サイクルリクシャーで御遺体を運ぶのは見たことがない。神輿のようなものか最近では霊柩車もある。それに御遺体だとしたら隣のおじさんがにやけていて変だ。
ということで後ろに回ってみた。
!
!!
!!!
ね、寝てた!
この人首がないわけじゃなくて、単なるヨガの達人だった。それでここまで首を反らしても寝られるわけだ。前から見て顔が全く見えない角度まで身体を反らしても、寝られる身体の軟体さが凄い。
それにしても器用に寝るものだ。にしてもこのサイクルリキシャー、後ろにジャガ様の目のステッカーで一杯。
もちょっと近づいて見た。
完全に寝てる!
こんな姿勢なのによく気持ちよさそうに寝られるものだ。写真を撮っていたら横のおじさんがこの運転手のお兄ちゃんを起こそうとする。
いやいや!!
起きちゃったらどこでもいる普通のサイクルリキシャ―になってしまう。
でも起こされて全く起きないリキシャ―のお兄ちゃんでした。